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文献紹介16, 17

Structural insight into brassinosteroid perception by BRI1

Structural basis of steroid hormone perception by the receptor kinase BRI1

 今週はNatureに結構沢山構造の論文がのりましたね。AOP含めて6報でしょうか。今回はその中でも、植物ホルモン受容体であるBRI1の論文が2報別々のグループから出ていたので、それを紹介したいと思います。
(膜貫通部分を含まないので膜タンパクの構造論文ではありませんが。)

「論文・解かれたタンパクについて」
 今回紹介する論文はBRI1, 細胞膜上に存在する植物ホルモン受容体の細胞外ドメインの立体構造に関する物です。一口に植物ホルモンと言ってもアブシジン酸やオーキシンなど様々なものがありますが、このBRI1は、その中でもbrassinosteroid(ブラシノステロイド:BR)と呼ばれる成長促進やストレス耐性に寄与するホルモンによって活性化され、下流にシグナルを伝える膜タンパク質です。LRR receptor-like kinase (RLKs)というfamilyに属することからもわかるように、細胞外に大きなLeucine rich repeat (LRR), 細胞内にkinaseドメインを持つ1回膜貫通タンパク質ですね。

 BRI1の活性化、という話が出ましたが、BRI1のactivation modelについては、2008年にChoryらによって報告された論文のFig7を見てもらえば比較的分かり易いと思います。

Sequential Transphosphorylation of the BRI1/BAK1 Receptor Kinase Complex Impacts Early Events in Brassinosteroid Signaling

簡単に言うと、
1. 平常時にはBKI1というinhibitorがBRI1 homodimerに結合しBRI1をinactiveな状態に保っているのですが、
2. 基質であるBRが結合すると、BKI1がBRI1から外れ、
3. BRI1 dimerは自己リン酸化を経てbasal stateになり、
4. さらにそこにBAK1と呼ばれるBRI1のco-receptorが結合すると、
5. BAK1とBRI1はkinase domain部分で相互にリン酸化を行い、active stateになる

という感じのモデルです。BKI1だとかBAK1だとか因子の名前が増えてくると鬱陶しいですが、BKI1はBRI1 kinase inhibitor 1、つまり平常時にBRI1と結合してBRI1をinactiveな状態に固定しているタンパク質であり、BAK1はBRI1 Associated Kinase 1, つまりBRI1と結合してBRI1をactivateするkinaseってことですね。

 ちなみに、歴史的に見るとBRI1は1997年Chory達によって発見された遺伝子であり、1997年の論文でBRI1を発見したChoryは上に述べた論文や今回の論文のlast authorでもあります。自分でクローニングして自分で機能を明らかにしたタンパクの構造を自ら解き明かすってなんか滅茶苦茶格好良いですね。憧れます。

 それと、1回膜貫通タンパク質で細胞外にLRRを持つ、と言われると殆どの人がアレを思い出すかもしれません。そう。Toll-like receptor(TLR)です。(LRRを持つGPCRとかもありますがw)
 
 筆者らはどちらの論文でもTLRとの構造的相同性、相違性について触れていますが、その辺りも見所の一つと言えそうです。では、はじめましょう。

「方法論的な面白さを適当に」

 ChaiのところもChoryのところもArabidopsisのBRI1を使っています。結晶化に使用した部位はChaiが24-784であるのに対してChoryが29-788。発現ホストもお互いHi5。ほとんど変わらないですね。ただしタグがHisだけのChaiに対してChoryはStrep tagとHis tagをタンデムに繋げていたので精製法は異なっています。結晶化条件も違っていますが、何より目を引くのが位相決定方法。ChoryらがNaIのsoakを行ってSADで解いた一方でChaiらは分子置換で解いてます。DEX49Aというタンパクとinternalinというタンパクをサーチモデルに使っているのですが、どうやってこれを選んだんだろう?という感じがします。不思議。

 Choryらのマテメソを見ると収量は1L辺り50-80ug。中々きつい。。

「構造生物学的な面白さを適当に」

 両方読み比べた感想としては、2報ともほとんど同じ内容でありながら、Choryらの論文の方が面白かったのでこちらをメインに紹介したいと思います。

 まず全体構造ですが、案の定見事なLRRです。ダンゴムシみたいで格好いいですね(ぇ

 このLRRについてポイントは2点です。すなわち、
1. LRR自身が右巻きの螺旋型を取っている
2. LRRの21回目と22回目のrepeatの間に〜70アミノ酸からなる小さなドメインがLRRの内側に飛び出る形で存在している
という点です。

 まず1点目ですが、これはTLRのLRRと比較すると一目瞭然です。Choryの論文のFig1bを見てもらえると分かり易いですね。ChoryらはLRRがらせん型になる理由として、repeat間に存在しているadditionalなβ-strandとそれに続くIle-Pro残基を指摘しています。この2つのmotifが続くrepeatの配置をゆがめ、solenoid型になるということなのですが、彼らはこのモチーフが他のreceptor kinaseにも保存されていることから、こうしたタンパクもsolenoid型のLRRを持っているのではないか、と推測しています。

 次に2点目のドメイン(island domain)ですが、Chai, Choryらはそれぞれ基質であるbrassinolideとBRI1の複合体を解くことによって、このドメインが基質であるホルモンの認識に必須であることを発見しました。ちなみにbrassinolideというのは初めて単離されたbrassinosteroidの名前であり、BRI1とnanomolarレベルの親和性を示すらしいです。nanomolarレベル・・・。羨ましい限りです(ぇ

 彼ら、特にChaiの方はbrassinolideとBRI1との相互作用についてかなり詳しい構造的記述を行っていますが、まぁこれを読む人に興味を持ってもらえるとは思わないので割愛します。重要なのは
1. BRI1はislandドメインとLRRの一部を使ってbrassinolideを認識していた
2. 「islandドメインに変異が入ると表現型に異常が起こり、vitroでの基質との結合親和性もガクッと低下する」という過去の実験事実を説明出来た
3. 結合ポケットの大きさや疎水性から、「かさ高いor極性の強いステロイドは基質とならない」という過去の実験事実を説明出来た
という3点だけ、ここに記しておきます。

 さて、Chaiら、Choryらは基質との複合体を解いたことにより、彼らは基質の結合ポケットを同定出来ただけではなく、単体との構造比較をするによって「基質結合による構造変換」を議論出来るようになりました。彼らが2つの構造を重ね合わせてみると全体構造はよく一致したのですが・・・、islandドメインに存在するinterdomain loopが単体ではディスオーダーして見えていなかったのに対して、複合体ではキッチリ固定されて見えるようになっていました!
・・・見えるようになっていました。なっていました、いました・・・が・・・。

 さて、この構造変化からBRI1のactivationをどう説明すれば良いのでしょう??
一番上にChoryらが以前唱えたactivation modelを載せておきましたが、BRの結合によって起こる変化は以下の3点です。

1. BKI1が解離する
2. BRI1 dimerによる相互リン酸化が起こる
3. BAK1が結合する

BKI1は細胞質ドメインへの結合タンパク、BRI1の相互リン酸化も細胞内で起こるイベント・・・ということで、ChaiもChoryらも、この構造変化はBAK1との結合に重要なのだろう、と結論づけています。特にChoryらは、BAK1のhomology modelとBRI1の構造のなんちゃってdocking modelを作製してまで自分たちの推論を補強しています。確かに形を見ればそれっぽいのですが、このmodelを主張するためには今後色々と実験が必要になってくることでしょう。

・・・さて、これで全部終わりかと思いきや、後もう1点大事な点があります。先ほどのactivation model。BRの結合によって何が起きるかもう一度見てみましょう。

1. BKI1が解離する
2. BRI1 dimerによる相互リン酸化が起こる
3. BAK1が結合する

・・・もうとっくに気付いているよ!って人もいるかもしれません。えっと、BRI1 dimerってなんでしょう。今回Chai, Choryらが得た構造はどちらも結晶中ではmonomerとして存在しており、基質の有無にかかわらずdimerでpackingされているものはありませんでした。Choryらは今回の構造を用いて、コンピュータ上で仮想のdimerを作ろうとしていますが、立体障害によってBRI1が細胞外ドメイン同士によってdimerizeするのは不可能であることを知ります。彼らは「細胞内ドメインでdimer化する可能性は残っているが、少なくともTLRのようにligand mediatedなdimerizationをしないことが判明した」と述べています。もしかしたら今回一番意外だった実験事実はこの点だったのかもしれません。※

「まとめ」

 ちょっとまとまりに欠けた感じになってしまいました。普段transporterやchannelをやってる身からするとこういう論文はbackgroundが乏しくていけませんね。普段からもう少しこういった分野にも手を広げなさい、ということなのでしょう。精進します。
 
 では、次回は先週号のNatureに出たOST、もしくはTGFβのお話でお会いしましょう。放射光日程が間近なので更新が遅れるかもしれませんが、逆にゲストハウスが暇で更新が早まるかもしれません(笑

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 追記:Choryらの論文の1st authorであるMichelさんは「ダイマー形成が BRI1 dimer では起こらないという部分が非常に大きな発見」と強調していたらしいです。論文の一番の肝がどこかハッキリ読み取れてないとかカスですな、自分。・・・すいません、精進しますorz
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文献紹介14, 15

 少し体調を崩していた&機能解析の論文をここで紹介しても良い物か・・・ということで若干更新が遅れました。楽しみにしててくれた方(なんているのか?)申し訳ないです。(6/4, 5分。もう追いつけない・・・w)

 さて、内容的には前回からの続きになりますが、1978年にLacYがcloningされ、80年にSequenceが読まれ、81年には大腸菌で発現させたLacYを、活性を保持した状態でliposome上に再構成出来るようになった。これで舞台は整い、今まさにLacYの機能を調べたい放題になったわけです。

 ・・・で、大航海時代ならぬ大論文量産時代に突入です。His4つArgに変えて活性測ってPNAS。Cys1個Glyに変えて測ってBBRC。Serに変えてJBC。別のCysをGlyとSerに変えてまたBBRC。HisとGluをAlaに変えてBiochemistry。His2つをAlaに変えてまたBiochemistry・・・。

 これが全てKaback研から出ています。1984〜91年までの8年間を見ただけでも、mutagenesis→活性測定という論文がなんと16報以上!この間にLacYが持っている大体のCys, His, Pro, Trpには変異が入れ終わります。1報ずつ全部を紹介しても時間がかかるだけなので割愛しますが、今とは時代の差を感じますねぇ。。

 そしてその後はご存知Cys-scanningです。1993-98年までの6年間をかけてLacYの全てのCysを潰した後、全アミノ酸を1つずつCysに置換したmutant libraryを作製したというアレですね。今でこそA2ARとかでさっくりAla-scanningやってますが、この時代膜タンパクで全長のCys-scanningとかやっていたのはこのラボだけではないでしょうか。(調べてはいないですが。) (Histoneでも確かやられていましたがアレは2000年過ぎ。)

 ・・・さて、自分は一応腐っても膜タンパク質の構造学者(の卵)ですので、機能解析の論文と言ってもここで紹介させてもらうのは当面以下の2種類の論文にしようかと思っています。すなわち、
1. 構造解析に役立つ機能解析の論文
2. 構造情報を元にした機能解析の論文 です。

というわけで、今回は2003年のScience, 2011年のPNASに載ったLacYの構造論文の元になった機能解析の論文を2報紹介したいと思います。1報目は2003年のScienceの元になった

A Mutation in the Lactose Permease of Escherichia coli That Decreases Conformational Flexibility and Increases Protein Stability

そして2報目は2011年のPNASと関わる
Changing the lactose permease of Escherichia coli into a galactose-specific symporter

です。

 順に見て行きましょう。

「この論文から学べることを適当に」

 Kabackらは先述したように「LacYのアミノ酸1つずつをCysに置換したlibraryを作る」という仕事をやってのけたわけですが、そのためにはまずLacYが元々持っている8個のCysをつぶしても機能に影響が出ないか調べる必要がありました。この副産物として生まれてきたのが、まず1報目に紹介するC154G変異体です。

 Kabackらは1985年の時点で、C154をGlyやSerに置換することでLactoseの輸送活性が低下することに気が付いていましたが、彼らはこの時点でそのことを「構造解析」という視点から捉えてはいなかったようです。

cys154 Is important for lac permease activity in Escherichia coli

 彼らがこの残基のもう一つの特徴を発見したのは1993年のことです。

Exchange, efflux and substrate binding by cysteine mutants of the lactose permease of Escherichia coli

 この論文で彼らはLacYが元々持っている8つのCys、すなわちC117, C148, C154, C176, C234, C333, C353, C355の1つ1つをSerやGly, Valに置換し、その輸送活性を測りました。当然C154はSerやValに置換すると輸送活性が低下し、Glyに置換すると輸送活性が消失することが分かったわけですが、ここで彼らは興味深い事実を見つけます。C154Gや、同じく輸送活性の低下したC148Sに対してlactose analogであるNPGとの解離定数を測定したところ、C148SはNPGと殆ど結合しなかったにも関わらず、C154Gはwtよりも1オーダー強くこのアナログ分子と結合したのです。

 この論文中でKabackは構造解析に置けるC154Gの有用性について言及していません。しかし、恐らくこの時点で彼らは既にLacYの構造解析に目を向けていたのではないかと思われます。

 彼らが「C154G変異体は、その性質上多分構造解析の良い候補となるだろう」と書いたのは今回紹介する2003年の論文。しかしまぁ上にも書きましたが、2003年という年、KabackらがLacYの構造をScienceに発表した年でもあります。何をまぁぬけぬけと、という感じですね(笑

 さて、前置きが長くなりましたが、この2003年の論文で彼らはC154G変異体のいくつかの性質を様々な実験手法で確かめています。

(1) liposomeに再構成したC154G変異体はRIラベルしたlactoseの輸送活性を持たないことを示している
(2) C154G変異体の発現量、及び膜への蓄積量はwtと比べて余り低下していないことを示している
(3) (恐らく基質結合部位の付近にある)C148は、基質非存在下ではCysの修飾試薬であるMIANSによって修飾されるが、基質アナログであるTDGが結合しているとMIANSによって修飾されなくなる。また、LacYを熱処理して変性させた場合、基質による修飾阻害は起こらなくなる。そのことを利用して、C154G変異体にTDGが結合すること、またC154G変異体がwtと比較して熱変性に必要な温度が高い(=熱安定性が高い)ということを示している
(4) TM1の細胞質側に位置するW33はligandの結合によって蛍光強度が60%上昇することが知られている。このことを利用してligandの結合によってW33の周りの環境は殆ど変化していないことを示している。

という4点(+もうちょっと細々した実験)が主な内容になります。

 まとめると、C154G変異体は
I. 基質と強く結合する
II. 輸送活性を持たない
III. 熱安定性が高い
IV. (恐らく)基質の結合による構造変化が小さい
という物理的特徴を持つことがわかります。
 
 ・・・なんじゃこりゃ。構造やって無い人が見ても結晶化してみたくなるような圧倒的なプロパティですね。
 
 で、本来だったらこの論文を読んだ以上、使われている実験系から学べる部分を自分たちの系へと応用したいところなのですが・・・、正直今までの積み重ねがあった上での実験系ばかりで汎用性はあまり高くない、と言わざるを得ないです。自分の扱ってるタンパクに関して、基質結合ポケットにCys残基が埋もれてることが分かっていればこうした実験系も応用出来るかもしれませんが。

 さて、なんとなく締まりのない紹介になってしまいましたが、続く2報目は2002年のPNASに掲載された論文。1報目より1年前ですね。

 こちらの論文は、一言で言ってしまうと
「LacYのA122C変異体を作ったら、本来の基質であるlactoseを通さずにgalactoseだけを通すtransporterになってしまった!」という論文です。
 
 ・・・さて、この1文だけ読んでこの現象の理由を説明 (or予想) 出来る人がどのくらいいるでしょうか。

 


 では、答え合わせをしていきましょう。
 
 えーっと、まず早速ですが一つ謝らなければならないことがあります(ぇ
 上では「本来の基質であるlactose」と書いてありますが、実はLacY、確かにlactoseをメインの基質とするのですが、melibioseやTDG、galactoseも若干運べることが知られています。ですので、正確には「LacYのA122C変異体を作ったら、lactoseもgalctoseを含む色々な糖を通すはずのLacYがgalactoseだけを通すtransporterになってしまった!」という表現が正しかったわけです。そして、lactoseというのは元々galactoseとglucoseが結合したもの。

 ・・・ここまで言えば殆どの人が気付くかもしれません。A122C変異体はgalactoseを輸送するのだから、輸送のメカニズムに損傷は起こっていない。また、galactoseを結合出来るのだから基質の結合ポケットが完全に壊れたわけではない。

 ・・・そう、「A122C変異体というのはlactoseのgalactose部分結合ポケットとglucose部分結合ポケットのうち、glucose部分結合ポケットのみが塞がれてしまった変異体」である。それは、A122がglucose結合ポケットの近傍に位置していることを意味する。

 これがKabackらが導いた結論です。ちなみに繰り返しになりますが、LacYの構造が決定されるのはこの論文が出てから1年後、つまりこの時点でA122がどんな位置にあってなんの機能を果たしているかなんて誰も知りません。

 実際の実験についてですが、例によって例のごとくRIラベルした様々な単糖・二糖の輸送活性を測り、基質存在下・非存在下でCysの修飾試薬を用いてCys変異体のCys部分が基質の結合に関わっているのかを見ているだけです。この比較的単純な実験系で数10報、下手したら100報近い論文を書き上げているKabackさん。賛否両論あるかもしれませんが、自分は素直に凄いと思います。

 さて、Kabackらが推測したこの基質結合のモデルですが、翌年自分たちがLacYの構造を解くことで大体正しかったことが分かります。(糖の向きとかは違っていましたが。)

 そして、その8年後の2011年、LacYとMTS-gal(galactoseのアナログ分子)の複合体を解くことでA122C変異体による基質認識の分子基盤がハッキリと分かるようになります。(きっといずれ紹介します。)



 んー。。。機能解析の論文は紹介が難しいですね。淡々とfigureの説明をしても面白くないですし、かといって概要だけなぞるとさらっと終わってしまいますし。まぁ今後は構造解析:機能解析=1:5~1:10くらいの割合で紹介しようかな、と思います。

 さて次回ですが、2003年、遂に解けたLacYの構造の紹介をするか、今週Nature AOPに出たBRI1の紹介をするかになると思います。明日のNature本誌に面白いのが出たらそっちにするかもですが。ではでは、また次の機会にお会いしましょう。

文献紹介13

 さて、twitterにも書きましたが、今日からKaback, Wright, Kobilka, bRまわりの人達の研究生涯を追うことにします。トップバッターはLacYでおなじみのRonald Kaback氏。ちなみに兄弟のMichael Kabackさんも医学界では有名人らしいです。

 Kaback HRの名前でpubmed検索をすると400近くの論文が出てくるのですが、さすがにそれ全部を紹介すると死ぬので、まずはKennedyらがLacYを単離、精製し始めてから約15年後の1981年、KabackがLacYの精製とliposomeへの再構成に成功した論文から取り上げて行こうと思います。(6/3分です。)

Purification and reconstitution of functional lactose carrier from Escherichia coli.

「この論文・解かれたタンパクについて」

 LacYの機能については、POTの文献紹介の項でも確か少し触れたので、もう説明は不要かもしれません。MFSに属するタンパク質としては最も有名なこのtransporterは、プロトンの濃度勾配を駆動力としてLactoseを透過するtransporterであり、歴史的に見るならば、1965年、1969年にKennedyらが単離、精製に成功した(当初はM proteinと呼ばれていた)タンパクです。LacYが遺伝子としてcloningされたのは1978年、当時Max Plankに所属していたOverath達のgroupによってであり、この2年後同じくドイツ・ケルン大学のMuller-Hillらによって、そのDNA配列が決定されました(LacY、と名付けられたのは恐らくこの1980年にNatureに掲載された論文が初です)。

Sequence of the lactose permease gene

 ただし、当時大腸菌で発現、精製してきたLacYは活性を持っておらず、「LacYは単体で働かず、他のタンパクと協同して働いて初めてLactoseの輸送を行えるのではないか」と疑う意見も出ていたようです。これはそんな時代の話です。

「方法論的な面白さを適当に」

 Octylglucosideで可溶化を行っているのですが、可溶化前に何度か5M Ureaや6% Na cholateで処理してやると膜タンパク質の可溶化効率があがるそうです。うーん、本当か??※
何にせよLacYくらい安定なタンパク質だからこそ出来た技のような気もしますが・・・。

「この論文の面白さを適当に」

 精製したLacYをliposomeに再構成したところ活性を示したことから、LacYは単体でLactoseを輸送出来ることが分かった・・・これが、今回の論文で最大のポイントでしょう。実はKaback達がこの論文を発表する1年前、Wilsonらによって、Lactose permease systemをliposomeに再構成する方法論は確立しています。

Solubilization and Reconstitution of the Lactose Transport System from Escherichia coli

 Lactose permease system、と言ったのは、彼らはLacYを発現させたE.coliから取ってきたmembrane vesicleを可溶化→即再構成、という感じでLacYの精製を一切行っていないためです。そのため、ここではLacY単体でLactoseの輸送活性があるのか、それともHostであるE.coli由来のタンパクが協同して働いてしまっているのか分かりませんでした。そうした論争に決着をつけた論文、と評価しても良いのかもしれません。(掲載されたのはJBCですが。)

 ちなみにこの論文が掲載された翌年1982年、KabackらはBiochemistryに同じような論旨の論文を掲載しています。こちらは再構成したLacYにおいて機能解析を充実させた感じの論文でしたが、まぁ詳細は割愛します。良ければ読んでみて下さい。

Lactose-proton symport by purified lac carrier protein

 さて、今までと比較すると大分短いですが、今回はこんなもんで。

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追記

※Na cholateやUreaを使う理由ですが、主に「膜にへばりついてる夾雑物が取れるため」のようです。
ある意味で精製の1stepというわけですね。指摘して頂けて感謝です。

文献紹介12

Crystal structure of the FimD usher bound to its cognate FimC–FimH substrate

 6/2分の文献紹介は(全然追いつけない。。)、一風変わった膜タンパク質、繊毛の構成タンパク質を外膜へと輸送するFimDとその輸送基質であるFimH, FimHのchaperoneとして働くFimCの3者複合体のお話です。筆者はその業界では有名なGabriel Waksman。彼の業績としては、2009年にNature Articleを飾ったType IV secretion systemの構造がまだ記憶に新しいかもしれません。

Structure of the outer membrane complex of a type IV secretion system

 同年2009年にNature Reviews Microbiologyにreview記事を書いていることからも、彼の大御所具合が伺えますね。

Structural biology of the chaperone–usher pathway of pilus biogenesis

 では、中身に入って行きましょう。

「論文・解かれたタンパクについて」

 さて、FimH-FimC-FimDの話をしますが、その前にまず繊毛のタンパク質などなじみが無い人が多いと思うので簡単に紹介します。

 真正細菌は接着や移動等に繊毛(pili)を利用しますが、一口に繊毛と言ってもその種類は様々であり、生合成経路(やcomponent)の種類に応じて大きく以下の5種類に大別されます。

Architectures and biogenesis of non-flagellar protein appendages in Gram-negative bacteria

(1) chaperone-usher pili (CU pili)
(2) curli
(3) type IV pili
(4) type III secretion pili
(5) type IV secretion pili

それぞれ長さや直径が異なりますが、機能も少しずつ違っていますが、大体細胞接着や移動、感染のprocessで働くといった特徴があります。その中でも今回取り上げられているCU piliは5種のfamilyの中でも最も良く研究されているfamilyになります。

 CU piliは大きくtype 1 piliとP piliに分けることが出来ますが、P piliはPapG, PapF, PapE, PapK, PapAの5つのsubunitsから、type 1 piliはFimH, FimG, FimF, FimAの4つのsubunitsから構成される繊毛であり、それぞれ、先端に接着性のFimH (PapG), その後ろにlinkerであるFimG (PapF), FimF (PapE, PakK)が続き、更にその後ろに数1000個のFimA (PapA) が螺旋状に結合することで形成されます。
FimAは、膜タンパクでありsubunitを通すchannelでもあるFimD (PapC) を足場にすることで膜にアンカーされることになります。

 先ほど「数1000のFimAが螺旋状に結合することで」と書きましたが、ここで疑問が生まれます。cytoplasm内で翻訳されたFimAは未folding状態でSecYEGを透過し、periplasm空間へ放り出される訳ですが、どうしてFimAはここでお互いが結合してaggregateしてしまわないのでしょうか。

 その答えがchaperoneタンパクであるFimC (PapD) の存在です。FimCはSecYEGを透過してきたFimAやFimH, FimFと言ったsubunitと複合体を形成し、subunit同士がaggregationしないようにします。また、FimCはsubunitsを膜タンパクであるFimDに受け渡すという大切な働きを持っています。

 こうしてFimDに受け渡されたFimH, F, AはFimDを足場として複合体を形成し、繊毛として機能する訳ですが、今まで
1. FimCがどのようにしてFimDにFimH, F, Aといったsubunitを受け渡すのか
2. どのようにして、subunitはFimDを透過するのか
3. その際FimDの3つのdomain (N-terminal lectin domain, translocation domain, C-terminal pilin domain)はどのような働きを担っているのか
ということは分かっていませんでした。そこで今回筆者達は、FimDにFimC-FimHが結合している3者複合体の構造を捉えることでこうした問題に答えを与えようとしました。加えて、FimDのtrasnlocation domain単体の構造も解き明かすことで、substrateが透過する際にFimDがその構造を変化させるのか、検証を行うことにしたそうです。

「方法論的な面白さを適当に」

 外膜タンパクだけあって膜画分の精製方法が特殊です。まずtotal membraneを超遠心で落としてきた後、0.5% N-lauryl sarcosineというdetergentで内膜成分だけを可溶化してしまいます(!!)その後再び超遠心をして外膜成分を落とすのですが、何故か彼らはここでまた2mM LDAOを用いて再度外膜成分の可溶化→超遠心をした後、pelletをDDMで可溶化し、タンパクの精製を行っています。LDAOなんて使ったら外膜タンパクも可溶化されてしまう気がするのですがどうなんでしょう??それともここではresuspendとしか書いてないので、短時間触れるくらいなら平気ということ??ちょっとよく分からないです。

 ちなみにNi精製時にDDM→C8E4に置換しているようです。C8ってめっちゃ短いですね。やはり色々と内膜タンパクとは感覚が違う。。
 
「構造生物学的な面白さを適当に」

 今回一番の肝となるのはFimDのN末やC末がFimC-FimHと相互作用しているのが見えている、と言う点です。そして、その結果が今までの知見と違っていた、というところからこの論文の面白さが始まります。
 
 2008年に解かれた"FimDのN-terminal domain(NTD), FimC, FimFの3者複合体"の構造では、chaperoneであるFimCがFimDのNTDと結合しており、また生化学的な解析の結果からは、FimDのNTDがFimC-FimHとの結合に重要であるという知見しか得られていなかったため、FimDのC terminal domain (CTD)について、その具体的な役割は不明でした。(ただし、C-terminal domain (CTD)を削ったり変異を入れたりすると繊毛の生合成がおかしくなるため、何かしら重要な機能を持っていることは示唆されていました。)

 しかし、今回解かれた構造を見ると、FimCやFimHが結合しているのは殆どがCTDであり、NTDとは申し訳程度にしか接していないと言うことが分かりました。一体どういうことなのでしょう。生化学実験で裏付けられたNTDとFimCの結合はともかくとして、今回の構造でCTDとFimCが結合しているのはartifactだったのでしょうか。

 ・・・ここで筆者らは、FImDのCTDを標識したFimD-FimC-FimH複合体とFimCを標識したFimC-FimG複合体を調製し、EPR法によりFimDのCTDとFimCの距離を測ることで、subunitの伸長反応中にFImDのCTDとFimCの距離が十分近くなる瞬間があることを確認します。

 FimCはCTDと結合する瞬間もある。NTDと結合する瞬間もある。しかも、FimCがNTDと結合する時に使用する結合表面とCTDと結合する時に使用する結合表面にはoverlapがある。つまりこのどちらの構造も正しいとすると、この2構造はsequentialな2stepを捉えた別々の構造と考えられる訳です。FImD-FimC-FimHの構造では基質となるFimHが半分FimDを透過している段階なので、恐らくchaperone-subunit複合体がCTDに結合するイベントはchaperone-subunit複合体がNTDに結合するイベントよりも遅いことが分かります。さて、NTDとCTDにある2つのchaperone (FimC) binding site、一体この2つはそれぞれが何の役割を持っているのでしょうか。

 この先のdiscussionを進める前に、まずsubunitの結合と繊毛の伸長反応について説明をしなければなりません。

 実は、さきほどまでsubunit, subunitと呼んでいたFimH, FimF, FimG。この3つのタンパクはどれも不完全なIg fold (immunogloburin fold) を持っているという特徴を持っています。ここで「不完全な」と書いたのはIg-foldを構成する7本のβ strandの7本目のstrandが欠落してその部分が溝になっている、という意味です。また、FimH, F, Gは、同時にN末に10〜20残基のβ strandを持っているという特徴があります。面白いのは、この特徴がchaperoneであるFimCにも保存されているということです。・・・さて、勘の良い人にはもう分かったかもしれません。FimH, F, Gが次々と重合していく分子メカニズム、FimCがsubunits同士の重合を防ぐ分子メカニズムはまさにここにあるのです。つまり、FimH, F, Gは隣り合うsubunitのβ strandをIg-foldの7本目のstrandがあるべき溝の位置に結合させることで重合反応を起こし(DSC : double strand complementation)、FimCはN末のstrandをsubunitの溝の位置に結合させることでsubunit同士の重合反応を阻害する (DSE : double strand exchange) という分子メカニズムです。このメカニズムはtype 1 piliと同じfamilyであるP piliのsubunitに関して、1999年、2002年に提唱されているものと同じになります。(共にWaksman groupが提唱。)

Structural Basis of Chaperone Function and Pilus Biogenesis

Chaperone priming of pilus subunits facilitates a topological transition that drives fiber formation

 また、このDSE反応が実際起こるためには、"subunit、chaperoneのN末strand、隣接するsubunitのN末strandの3者複合体"が一時的に形成され、chaperoneのstrandをペラっと剥がすようにsubunitのstrandが侵入するというzip-in-zip-out mechanismが提唱、実証されているのですが、この反応の開始には、strandが結合する溝に位置する5つのアミノ酸のうち、5番目のアミノ酸(P5 site / initiation site)にN末strandがrecruitされてくることが必須のイベントであることが2006年の論文で報告されていました。

Donor-Strand Exchange in Chaperone-Assisted Pilus Assembly Proceeds through a Concerted β Strand Displacement Mechanism

 ここまでの背景知識を踏まえた上で、今回解かれたFimD-FimC-FimHの構造と、2008年に解かれた"FimDのNTD-FimC'-FimF"の構造を、FimDのNTDを中心に重ね合わせると面白いことが分かりました。FimC'-FImFはFimC-FimHと立体障害を起こさなかったのです。そしてなんと、FimFのN末strandはFimHのP5 siteのすぐ近傍に配置されていたのです。両者の位置関係はzip-in-zip-out mechanismに従ってDSE反応を起こすのにうってつけの配置であり、これは「"FimDのNTD-FimC'-FimF"の構造と"FimD-FimC-FimH"の構造は、実は同時に存在しており、chaperone-subunit複合体はFimDのNTDからCTDに受け渡される過程でDSE反応が起こり、重合反応がすすsむ」というモデルを指し示していることに他ありませんでした。

 このモデル、実は以前から得られていた「FimD上に2つのchaperone-subunit複合体が結合する瞬間がある」という知見と一致します。このモデルについてはsupplimentary figure.10の図が分かり易いので興味がある人は是非見てもらえると嬉しいです。

 また、本論とは少しずれますが、FimD複合体とFimDのtranslocation domain単体の構造を比較すると、FimDのtranslocation domainは基質であるFimHの結合によって、そのporeが楕円形(52vs28Å)から正円形(44vs36Å)に構造変化することが分かりました。これは、β barrel型タンパクは構造的にrigidであるという先入観を払拭するデータであり、このデータ一つ見ても今回の論文は中々面白かったように思われました。

 なんか内容的かなりvolumeがあり、しかも以前の論文の結果を最大限利用してdiscussionを行っているため、紹介がむっちゃ長くなってしまいました。ここまで呼んで下さった暇人・・・もとい優しい方、有り難うございます。さて次回は・・・まぁ、また気の趣くままに。後数時間すると今週号のNatureがOn lineになるのでそれに膜タンパクの構造があったら紹介しようかな。なければ適当に昔のやつでも。
ではではー。

文献紹介11

Structure of P-Glycoprotein Reveals a Molecular Basis for Poly-Specific Drug Binding

というわけで6/1分の文献紹介はABC transporterのexporterであるP-Glycoproteinの紹介です。
さて、投稿日に追いつけるようになるのはいつになるか。(現在4日遅れ)

では、見て行きましょう。

「論文・解かれたタンパクについて」

 今回紹介するP-glycoprotein (P-gp) はあの論文撤回事件で騒動を巻き起こしたGeoffrey Changの復活劇と言われる論文です。分解能は3.8Åと低めですが、薬剤との共結晶を2つ同時に解いており、P-gp自体が数あるABC transporterの中でも最も有名かつ研究がなされているタンパクなので重要性もひとしお、といった感じですね。
ちなみにstateはinward-facing, ATP freeの構造です。

 今回、P-gpと薬剤との共結晶と言いましたが、実は使用している薬剤にも特徴があります。QZ59-RRRとQZ59-SSS。・・・そう、ピンと来る人には分かると思いますがR体とS体、つまり鏡像異性体です。このP-gpですが、医学的に重要というだけでなくペプチドからステロイド、330Daから4000Daといった様々な種類や大きさな基質を認識するという「基質特異性」の面でも着目されていたりしました。その中には"基質の鏡像異性体を区別して認識出来る"という性質も含まれていました。そのメカニズムにある程度答えを与えている、というのも今回の論文の特徴の一つでしょう。

それでは、見ていきます。

「方法論的な面白さを適当に」

 復活劇第1段の論文と言うことでマテメソは滅茶苦茶詳しいです。サプリが46ページ。
PichiaでmouseのP-gpを解いたわけですが、培養量は15Lとやや多め。P-gpは糖鎖修飾部位を3カ所つぶしたものを使っています。cellの破砕方法はcell disrupter。その圧力なんと40000psi (!)さすが酵母。大腸菌とは固さが違います。そして可溶化に使用したdetergentはTriton X-100。可溶化時間はわずか20min。Ni精製時にDDMに置換しているとはいえharshなdetergentで短時間可溶化するというstrategyは面白いですね。結晶化条件は4℃のsitting drop。後特筆すべき点として、薬剤との共結晶では少し不思議なmethodを使っていました。10mg/mlの精製タンパクに0.5mMの薬剤を加えてO/N。そこまでは普通なのですが、その後タンパク溶液を30mg/mlまで濃縮してからDDM抜きのbufferで10mg/mlまで希釈し、その後0.5mMになるまで薬剤を添加し直したそうです。DDMの濃度がcriticalなのかな???

 さて、問題のデータ解析ですが、位相決定はCMNPという水銀試薬で行っています。PichiaはSeの導入率があがりにくい、という話を読んだことがありますが、その辺と関係しているのかもしれません。また、3.8Åという低分解能のせいや以前の論文撤回事件のせいもあり、7つのCys-Ala mutantを作製し、それらの電子密度( bound by CMNP) とwt (bound by CMNP) の電子密度差を利用してtopologyと主鎖のcheckを行っています。ちなみに今回はhome-madeのprogramを使用していないようでした(笑

「構造生物学的な面白さを適当に」

 全体構造ですが、subunit2つがdimer化している様は、まるでUFOキャッチャーのクレーンのようです。クレーンの爪に相当する部分にはABC cassetteを含むNBD (nucleotide binding domain) があり、dimer間のNBDは約30Å離れています。これがクレーンだったら店員に苦情を言いたくなるレベルですね。そして、クレーンの内側には約6000Å^3もの空間が空いていたそうです。これなら相当大きな景品(薬剤)でも抱え込むことが出来ますね!(しつこい

 今回のハイライトは阻害剤との相互作用部位になりますが、分かったことは
1. P-gpは実際鏡像異性体を見分けており、その識別には部分的にオーバーラップしたアミノ酸残基を利用していた。つまり、鏡像異性体ごとの結合部位は、部分的に重なりながらも本質的には異なっていた。
2. QZ59-SSSはP-gp1分子あたり1分子結合していた一方で、QZ59-RRRはP-gp1分子辺り2分子結合していた。要するにstoichiometryの違いを構造面からclearに説明出来た。
の2点が大きなポイントだと思います。

 また、最後に筆者らはP-gpのtransport mechanismについて説明しています。基本的にはBtuCDやSav1866のようなモデルであり、「inward状態で基質が結合→ATPが結合しやすくなる→ATPが結合→outwardへ構造変化→基質のrelease→ADPが解離し、inwardに戻る」というものですが、P-gpにはBtuCDにおけるBtuFのようなcarrierタンパクはないため、拡散してきた基質が直接結合部位に入る点は異なります。それにしても、subunit同士がrigid bodyとしてdynamicに動くというmechanism(Rocker-switch mechanism / alternative access mechanism)ってMFSにもありますよね。かなり保存された輸送システムということなのでしょうか。

 さて、ちょっと短い気もしますが今回はこの辺で。次回はそろそろABC以外の何かで。有名どころのfamilyを扱うか、最近出た構造を紹介するかそんなとこだと思います。ではでは、また。
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